今回は、Google AdSense(アドセンス)のお支払い情報画面に「お支払いに対して正しい税額が源泉徴収されるようにするため、できるだけ早急にシンガポールの税務情報をご提出ください。」と表示された場合の対応方法について詳しく解説していきます。
※今回解説する情報は2025年7月時点での情報となります。変更になっている場合等ありますので各情報をご確認ください。
なぜシンガポールの税務情報が必要なのか
冒頭でもお話したように、Google AdSnese(アドセンス)のお支払い情報画面に以下のように「お支払いに対して正しい税額が源泉徴収されるようにするため、できるだけ早急にシンガポールの税務情報をご提出ください。」と表示されていないでしょうか?

シンガポールに住んでいる場合のみに必要と思いがちですが、Google AdSnese(アドセンス)で収益を得ている場合は日本に住んでいても必ず税務情報の追加が必要になります。これは、Google AdSnese(アドセンス)がシンガポールからの支払いとなり、日本とシンガポールの2重課税を回避する為です。
「居住者証明書交付請求書」を用意
まずは申請に必要な書類として「居住者証明書交付請求書」があります。
これは、国税庁のサイトからダウンロードが可能です。※2025年7月現在
上記サイト内の、
「居住者証明書および交付請求書の様式」→「1 租税条約等の締結国に租税条約に基づき提出する場合」→「居住者証明書交付請求書・居住者証明書(租税条約等締結国用)」からダウンロードできます。
記載についての留意事項や記載要領については、「居住者証明書交付請求書・居住者証明書」のすぐ近くに「留意事項・記載要領」のリンクが設置されていますのでご確認ください。
ダウンロードした「居住者証明書交付請求書」は以下となります。

上部が「請求書」、下部が「証明書」となります。
請求書部分に記入して提出→証明書部分に記入され手元に戻る形となります。
「居住者証明書交付請求書」の記入の仕方
先程ダウンロードした「居住者証明書交付請求書」は以下の部分(①~⑦)の記入が必要となります。

各記入内容については下記をご覧ください。
①:管轄の税務署名
お住まいの地域の管轄の税務署名を記入します。
管轄の税務署を調べるには国税庁の「国税局・税務署を調べる」のページから検索できます。
②:書類の提出日
「居住者証明書交付請求書」の税務署への提出日を記入します。
③:住所
上段には日本語で、下段には英語で住所を記入します。
英語の住所は、日本語の住所を英語住所へ変換できる無料サービス(住所を英語表記に簡単変換 – 君に届け!)などがありますので使うと簡単です。
④:名前
1段目にフリガナ、2段目に漢字など日本語での記入、3段目は英字での記入となります。
下側に電話番号を記入する欄がありますが、記入しなくても大丈夫なようです。(私は記入しました。)
⑤:提出先の国名
左側に日本語で、右側に英語で提出先の国名を記入します。
今回はシンガポールとなりますので、日本語では「シンガポール」、英語では「Singapore」となります。
⑥:申述事項
上から3つにチェックを付けます。(最後以外にチェックを付ける)
⑦:請求枚数
「居住者証明書」が必要な枚数を記入します。通常は「1」枚で大丈夫かと思います。
これらを記入した「居住者証明書交付請求書」は2部必要となります。
提出方法について
提出方法は以下の方法があります。
- 直接管轄の税務署に行き提出する
- 郵送で提出する
直接提出する場合と、郵送で提出する場合とでは必要な書類が違ってきます。(次項で解説します)
また、郵送の方が楽ですが、直接提出する場合は税務署の窓口で書類の確認をしてもらう事が出来ますので、不安な場合は直接提出してもいいかと思います。
そのほかに必要な書類
先程述べたように、直接提出する場合と、郵送で提出場合とでは必要な書類等が違います。
「居住者証明書交付請求書」を含めた必要書類等をまとめましたのでご確認ください。
管轄の税務署に直接提出する場合
- 「居住者証明書交付請求書」2部
※請求枚数が1枚の場合。2枚以上の場合は枚数をその分増やしてください。 - 本人確認書類(運転免許証、写真付き住民基本台帳カード、パスポート、国又は地方公共団体の機関が発行した顔写真付きの身分・資格証明書等)
郵送で提出する場合
郵送で提出する場合は、表面に「居住者証明請求在中」と記載した封筒に同封して郵送します。
- 「居住者証明書交付請求書」2部
※請求枚数が1枚の場合。2枚以上の場合は枚数をその分増やしてください。 - 本人確認書類のコピー(運転免許証、写真付き住民基本台帳カード、パスポート、国又は地方公共団体の機関が発行した顔写真付きの身分・資格証明書等)
- 切手を貼った返送用の封筒
直接提出する場合も、郵送で提出する場合も、詳しい内容等は先程ご紹介した国税局のサイトでご確認ください。
「居住者証明書」の発行には少し時間がかかります。直接提出する場合は即日~数日で発行、郵送の場合は10日前後で届くようです。(私の場合は7日程で届きました)
発行された証明書部分は以下となります。

アドセンス画面で税務情報の追加
「居住者証明書」が発行されたら、次はGoogle Adsenseに税務情報を追加します。
「居住者証明書」は紙書類となりそのままでは使用できませんので、スキャン等してPDFファイルや画像ファイルにしてください。(私はスマホで撮影して画像化しました)
税務情報の追加手順は以下のようになります。
※既に税務情報等追加してしまい、ここから先の画面キャプチャの取得ができませんでした。見難くなるかもしれませんがテキストで説明させていただきます。
- Google Adsense管理画面左側メニューから「お支払い」→「お支払い情報」を選択
- 赤色の背景で表示されている「税務情報の追加」を選択
- 「シンガポール」の項目にある「税務情報の追加」を選択
- 表示されるポップアップの中の「フォームを開始する」を選択
- 「企業情報」を入力・選択
※個人の場合は、業種:個人の運営者、恒久的施設の所有:いいえ、シンガポールの物品サービス税に登録:いいえ、になるかと思います。 - 「課税免除」では「はい」を選択
※「いいえ」を選択すると2重課税となってしまうため注意してください。 - 「居住者証明」の項目の「ドキュメントの種類を選択」では「税法上の居住地の証明書」を選択し、先程PDFまたは画像化したデータをアップロードしてください。
上記の内容を選択・記入し送信すると税務情報の追加申請が完了となります。
不備等なければ、その後審査の上承認となります。承認までは数日かかるという情報もありましたが、私の場合は申請後10分で承認されました。
承認されたかどうかについて
承認されたかどうかは、同じくGoogle Adsenseの管理画面からも確認可能です。
管理画面右側メニューの「お支払い」→「お支払い情報」→「設定(設定を管理する)」→「お支払いプロファイル」→「シンガポールの税務情報」の編集アイコンを選択→「税務情報の管理」から確認できます。
下画像のようにステータスが「承認済み」となっていれば大丈夫です。

さいごに
いかがでしたでしょうか。
今回は、アドセンスで「税務情報の追加」が表示された場合の対応方法について解説しました。
いろいろと面倒ではありますが、一回手続きしてしまえば大丈夫ですのでさくっと終わらせてしまいましょう!